デンドリマー
ナード研究所では、新規のデンドリマー原料およびデンドリマーを合成し、皆様のご要望にお答えしていきます。
デンドリマーとは樹枝状高分子あるいは多分岐高分子とも呼ばれる高分子材料で1984年にD.A.Tomaliaらにより報告されました。
一般的にデンドリマーは、単一分子量、粘度が低い、非晶性、コア及び外殻による機能性付与が可能、単分子ミセル形成が可能、直径約10ナノメートル以下、内部に他分子や金属の包含が可能、など従来の高分子材料には見られない特長を持っています。また、高世代デンドリマーでは球状の分子形態と見なせ、その球状の形態や分子表面に多数の官能基を導入できることから、医薬分野、電子材料、化学分野等において新しい高機能材料として期待されています。
デンドリマーはコア、枝構造、外殻(末端)の3つの要素から構成されており、外殻は可溶性や反応性などに影響を与える一方、コアはサイズ、機能性などに影響を与えます。
デンドリマーの合成法には、中心のコア分子から段階的反応を繰り返し分岐(世代)を増やしていくDivergent法と、あらかじめ枝の部分を合成して最後にコア分子で枝を結合する Convergent法の2つがあります。よって、一般の高分子と比べて構造制御が容易で、多用な分子設計が可能です。これらの構成要素の様々な組み合わせから異なる形およびサイズの化合物を作ることが出来ます。
ナード研究所では、これまで蓄積されたファインケミカル合成技術を駆使し、デンドリマー原料(ビルディングブロック)の受託合成・受託研究をお受けしております。
また、ご要望によってはビルディングブロックをコア部分に結合させ、新しい機能をもったデンドリマーの創造までをお手伝いさせていただきます。
第4世代、第5世代デンドリマービルディングブロックの一例
なお、デンドリマーより比較的合成が簡便なハイパーブランチポリマーの受託合成も行っております。デンドリマーが保護‐脱保護を繰り返し合成されるのに対し、ハイパーブランチポリマーは一般的にABx型モノマーの一段階重合によって合成できます。
様々な重合法を駆使し、新規なハイパーブランチポリマーをご提供いたします。